事件の捜査で重要な手がかりとなる「捜査用似顔絵」。その作成技術を学ぶ講習会が岡山県警で開かれました。岡山県警には、絵の才能を生かした凄腕の警察官がいます。

講習会に参加したのは、岡山県警の警察官50人です。講師には、全国の警察官に似顔絵の指導を行う沖縄県警の安里秀明警部補が招かれました。参加者はまず顔写真の模写を行い、髭やメガネなどの特徴を正確に捉える方法を教わりました。

(似顔絵を描く警察官)
「目はどんな感じでしたか」
(目撃者役)
「目はパチクリした印象が」

次に目撃者役と書き手の2人1組に別れ、目撃者が記憶した情報を短時間で聞き取りながら似顔絵を描く練習が行われました。

(参加した警察官)
「描く技術も大切なんですけど、供述してくれる方からどういうふうに引き出すかもとても大切なことなので、とても練習になりました。」
(参加した警察官)
「目撃者といちばん初めに会うこともありますし、1つ特技をもっておいたほうがいいかなと」

岡山県内では今年81件の捜査で似顔絵が作成され、そのうち16件が容疑者の検挙につながったということです。

(岡山県警鑑識課 池田憲治次長)
「捜査員のほうに技術を向上してもらって、1人でも多くの被疑者・犯人の検挙につなげていきたいと考えています。」

実は岡山県警にはその似顔絵の才能を生かした警察官がいます。岡山中央警察署の、その名も「似顔絵指定捜査員」。コミカルなイラストを作成しています。

こちらはサラリーマンが外食をしている間に、北斗の拳のキャラクターが愛車を盗んでいくというもの。自転車の盗難防止を呼びかけています。

またこちらのポスターは、吉本新喜劇のすち子と吉田裕の掛け合いネタがテーマ。桃太郎が、自転車の飲酒運転やわき見運転をする鬼を退治しています。

(岡山中央警察署 万波知廉副署長)
「私たちが訴えている啓発活動の内容を幅広く知ってもらわないといけないということで、目を引くようなみんなに関心をもっていただけるような広報を今後も工夫して進めていきたいと考えております」

岡山中央警察署では、警察官それぞれの特技を生かして、地域の安心安全に取り組んでいきたいとしています。