甲信地方では11日昼過ぎから夜遅くにかけて、大気の状態が不安定となり、雷を伴った激しい雨が降る見込みです。低い土地の浸水や土砂災害、河川の増水に警戒が必要です。

大気不安定で局地的な激しい雨に要注意

甲信地方では、湿った空気の流入や日中の気温上昇、さらに上空の寒気の影響を受けて、11日昼前から夜遅くにかけて大気の状態が再び不安定になると予想されています。これにより、雷を伴った激しい雨が降る所があるでしょう。特に昼過ぎから夜遅くにかけては、雨雲が発達し、局地的に非常に激しい雨となる可能性があります。

11日に予想される1時間あたりの最大降水量は、甲信地方で40ミリに達する見込みです。また、11日6時から12日6時までの24時間降水量は、多い所で80ミリに達する恐れがあります。

気象庁HPより

先行雨による地盤緩み、少量の雨でも土砂災害リスク高まる

注意すべき点として、これまでに降った雨により地盤が緩んでいる地域では、今後少ない雨量でも土砂災害の危険度が高まるおそれがあります。特に山間部や崖の近くにお住まいの方は、周囲の状況に十分注意し、異変を感じたら早めの避難を心がけてください。

雨雲が予想以上に発達した場合や、発達した雨雲が同じ場所にかかり続けた場合には、警報級の大雨となる可能性もあります。気象情報に注意し、自治体からの避難情報に従って行動することが重要です。

低地の浸水や河川増水にも警戒

甲信地方では、激しい雨により低い土地での浸水被害も懸念されます。道路の冠水や下水の逆流などが発生する可能性があるため、特に都市部の低地にお住まいの方は注意が必要です。また、河川の増水も予想されます。中小河川では急激な水位上昇が起こりやすく、河川敷や川の近くには近づかないようにしましょう。普段は水が流れていない用水路や側溝なども、突然激しい流れになることがあります。

落雷や突風、降ひょうによる被害にも注意

大気の不安定な状態では、激しい雨だけでなく、落雷や突風、降ひょうにも注意が必要です。11日昼前から夜遅くにかけては、屋外活動を控えるなど、安全確保を優先してください。

特に農業関係者は、降ひょうによる農作物や農業施設への被害が懸念されますので、事前の対策を講じておくことをお勧めします。ビニールハウスなどの農業施設の補強や、収穫可能な農作物の早めの収穫を検討してください。