白壁の町の散策に役立ててもらおうと、岡山県・倉敷美観地区の老舗旅館が小型モビリティの貸し出しを始めました。

歴史ある街並みをゆっくりと進みます。倉敷美観地区の「旅館くらしき」が貸し出している小型モビリティ「WHILL」。免許が不要で、道路交通法上は歩行者扱いとなる次世代型電動車いすです。

多くの観光客が訪れる美観地区で、高齢者や足の不自由な人にも散策を楽しんでもらいたいと導入されました。

(旅館くらしき 三和敬之支配人)
「(美観地区は)広くて疲れたという思い出として、悪い印象が残るのではなくて、これ(WHILL)を使うことで本当に楽しく観光できたと思っていただけるのが一番いいと私どもは考えている」

導入されたWHILLはその場で一回転することが可能で、5センチの段差も乗り越えられます。狭い路地もある美観地区の街並みを楽しめる強い味方になりそうです。

(試乗した人)
「安定感がすごくあるのでいいです。人混みが多い所ではスピードを下げたりだとか、場合に応じて簡単に指先で操作ができて楽ですね」

すべての人が安心して旅行を楽しむことができる「ユニバーサルツーリズム」の気運が高まる中、メーカーは旅行者の行動範囲が広がることでの経済効果にも期待を寄せています。

(WHILL日本事業本部広報 新免那月さん)
「もっと、もう1店舗行ってみようとか、もう少しあそこの端まで行ってみようというような移動の広がりと立ち寄りが増えるのかなと期待しています」

「旅館くらしき」の「WHILL」は、希望する宿泊客に無料で貸し出すということです。