放火などの罪に問われている元消防士の男の裁判員裁判は7月3日、被害者の男性の証人尋問が行われ、男性は「被告人を許していない。裁判官や裁判員の人たちには厳しい判断をしてほしい」と語りました。
殺人予備や放火予備など5つの罪に問われているのは、高岡市消防本部の元消防士、林陽太被告(27)です。

起訴状などによりますと、林被告は2022年8月、当時10代の男性の住宅に火をつけたほか、去年5月には、立山町のアパートに放火し当時22歳の男性を殺害しようと、郵便受けからガソリンを流し込むなどしたとされています。
この日の証人尋問で、被告人と同期の消防士の男性が出廷。男性は深夜に自宅の郵便受けからガソリンを流し込まれたほかにも合計3回に渡り身に覚えのない差し入れやタイヤの左後輪のナットが外れている被害にあっていたことも明らかにしました。

また、証人尋問の最後に、裁判官に言いたいことはあるかと聞かれた際に男性は「被告人を許していない。家族や友人にも迷惑をかけたし夜眠れなくなったり死んでしまおうかと思った。裁判官や裁判員の人たちには厳しい判断をしてほしい」と感情が高ぶった様子で強く訴えました。林被告は起訴内容を一部否認していて、殺人及び放火の目的の有無が裁判の争点です。4日は被告人質問が行われます。

