イギリスで女性初の財務相に就いたリーブス氏が、議会で首相の答弁中に涙を見せたことで金融市場に影響するなど波紋が広がっています。

イギリスの議会下院で2日、スターマー首相の答弁中に、背後に座っていたリーブス財務相が疲れた様子で涙を流し、時折、頬をぬぐう様子が見られました。

現地メディアによりますと、スターマー政権は1日に採決があった福祉制度の法案をめぐり、与野党からの反発を受けて障がい者手当などの削減策の撤回を余儀なくされ、財政規律を重視するリーブス氏にも批判が出ました。

閣僚が議会で泣くのは異例で、リーブス氏が退任するとの観測が広がり、ポンドが一時、急落するなど金融市場にも影響したと指摘されています。

リーブス氏は翌3日、笑顔で取材に応じ、前日の涙については「動揺していたことは明らかだが個人的な問題であり、詳細には触れない」としたうえで、「厳しい仕事だが全力を尽くす」と話し、続投する考えを示しました。