厳しい暑さは、農作物の生育にも影響します。米農家からは、今後の水不足を心配する声が聞かれました。

山口県内随一の米どころ、山口市阿東徳佐。一面に水田が広がっています。「十種の郷(とくさのさと)」は、約40ヘクタールの水田で、コシヒカリや酒米の山田錦などを生産しています。

十種の郷 代表取締役 落合重武さん
「今から水がいる時になるので、その時に水があるかないか。ここは全部井戸水なので、時期が少しずれるけど、水がほしいということですかね」

5月下旬に田植えを終え、今は一時的に田の水を抜く「中干し」をしています。7月に入り、茎の中で穂ができ始める時期になると、多くの水が必要になります。水はすべて井戸水で、今は例年通りの水量がありますが、十分な水が確保できくなると、米粒が白くなるなど、高温障害を受けやすくなります。

少ない水で育てる栽培法をとりいれたり、一部で高温に強い品種「にじのきらめき」に変えたりするなどの対応をとっています。

落合さん
「米が不足したからと言って、米価がどんどん上がっているんだけど、僕は消費者を裏切らないという基本姿勢で作っている。いい味のものを安く売ってあげたい」

資材や燃料の高騰、米の価上がりを受け、今年の新米から値上げを決めましたが、値上げ幅は必要最小限にとどめました。米作りの現場では、生産者の努力が続いています。