長崎市長が副会長を務める平和首長会議(会長:広島市長)はロシアによるウクライナ侵攻をはじめ、中東情勢のさらなる悪化など、ますます混迷を極める現在の世界情勢を踏まえ、対話による外交努力によって国家間の問題が解決され、世界恒久平和と核兵器のない世界の実現を望む共同アピールを27日発出しました。

この共同アピールは国連の各国政府代表部(193か国)および国連事務総長等に送付したということです。

(以下平和首長会議共同アピール)

現在の世界情勢はロシアによるウクライナ侵攻を始め、イスラエル・パレスチナの紛争や、この度のイスラエルとイランの武力衝突による中東情勢のさらなる悪化などにより、ますます混迷を極め、戦禍が地域を覆い、民間人を含む多くの命が奪われています。

このような攻撃の応酬とそのエスカレーションによって、民間人を含め、地域、そして世界に壊滅的な結果をもたらすリスクが高まっています。第二次世界大戦の終結から、また、人類史上初めて原子爆弾が投下されてから80年という節目の年を迎え、紛争に関する平和的解決に向けた外交努力が継続する中、今回のような都市や市民へ被害をもたらす武力攻撃も含め、いかなる国の都市に対しても武力が行使されること、そして何の罪もない一般市民が犠牲となることは断じて容認できません。

全ての為政者は、今こそ市民社会の声を真摯に受け止め、暴力行為に依存することなく、理性的で平和的な外交努力をもって問題を解決しなくてはならないことを再認識するべきです。市民の安心・安全な生活を守る自治体の首長で構成される平和首長会議は対話による外交努力によって国家間の問題が解決され、平和な日常が訪れることを強く望みます。

世界166か国・地域の約8500の都市が加盟する平和首長会議を代表して、平和首長会議は、世界恒久平和と核兵器のない世界を築くため、平和を希求する世界の全ての人々ともに努力していくことを宣言します。

2025年6月27日 

平和首長会議 会長 広島市長 松井一實 副会長 長崎市長 鈴木史朗