気象庁は27日、四国地方、近畿地方、中国地方、九州北部地方(山口県を含む)、九州南部地方が「梅雨明けしたとみられる」と発表しました。発表は速報値ですが、四国、近畿、中国、九州北部が6月に梅雨明けするのは、観測史上初めてです。

高松地方気象台は27日、「四国地方が梅雨明けしたとみられる」と発表しました。速報値ですが、平年と同じ時期(7月17日ごろ)に梅雨明けした去年より20日早い梅雨明けです。

今年の四国地方は平年(6月5日)より3日遅い6月8日に梅雨入りしていて、速報値では梅雨の期間が「19日間」となり、観測史上最も短くなりました。また、6月中に梅雨明けが発表されたのは観測史上初です。

【四国の過去の最早・最短】(確定値)
◆過去最も早い梅雨明け…7月1日(1964年)
◆過去最も短い梅雨期間…20日間(1964年)

【四国の過去5年間の梅雨入り・梅雨明け】
2020年…梅雨入り:6月10日ごろ、梅雨明け:7月29日ごろ
2021年…梅雨入り:5月12日ごろ、梅雨明け:7月19日ごろ
2022年…梅雨入り:6月11日ごろ、梅雨明け:7月22日ごろ
2023年…梅雨入り:5月29日ごろ、梅雨明け:7月16日ごろ
2024年…梅雨入り:6月17日ごろ、梅雨明け:7月17日ごろ
平年……梅雨入り:6月5日ごろ、梅雨明け:7月17日ごろ

「梅雨入り・梅雨明け」には平均で5日間ほどの「移り変わり」の期間があり、発表される日付は、移り変わる期間の「おおむね中日」の日付を用いて「○○日ごろ」と表現されます。

気象庁が最初に発表する「梅雨入り・梅雨明け」は、それまでの天候経過と1週間先までの見通しをもとにした「速報値」で、「梅雨入りしたと『みられる』」という表現で発表されます。「確定値」は、梅雨の期間が過ぎた後に実際の天候経過を考慮・検討して、夏の終わり~秋ごろに発表されます。

過去には2022年に、四国地方の梅雨入り・梅雨明けが、速報値で「梅雨入り:6月13日ごろ、梅雨明け:6月28日ごろ」と発表され、梅雨の期間が観測史上最も短い「15日」となったこともありました。しかしその後、気象庁が9月になって梅雨明けの時期を見直し、確定値では1か月近く遅い「梅雨明け:7月22日ごろ」と修正されています。

なお、去年=2024年の四国地方の「速報値・確定値」は9月2日に発表され、以下のようになりました。
梅雨入り…速報値:6月9日ごろ 確定値:6月17日ごろ 誤差:8日
梅雨明け…速報値:7月19日ごろ 確定値:7月17日ごろ 誤差:2日