アメリカによるイランの核施設攻撃について、核問題の専門家は「中東での核兵器の拡散が懸念される」との見方を示しました。
アメリカ軍はイラン時間の22日未明イランの3か所の核施設を攻撃し、14発の大型の地中貫通弾「バンカーバスター」などを投下。核施設は「極めて深刻な被害を受けた」としています。
これを受けイランはアメリカへの報復を示唆しています。
外交官時代にイランの核問題を担当していた長崎大学核兵器廃絶研究センターの樋川和子副センター長は。

樋川副センター長「イランの核開発をこれで止められると私は思いません。もう20年以上ずっと制裁も受けながら、国際社会から非難されながら、それでも諦めなかった人たちです。アメリカもイスラエルも核兵器持ってるわけですよね。(イランからすれば)何をどんな権限があってそんなことを言うんですかと」

樋川副センター長は、アメリカの軍事介入で核兵器使用のリスクが高まったとは考えないが、核兵器の拡散が懸念されると言います。
樋川副センター長「もしイランがNPTを脱退するというようなことになれば、その影響というのはアラブ諸国も抜けるという話しにつながりかねないので」