地震と豪雨で甚大な被害を受けた奥能登を舞台にした短編映画が20日から石川県内で上映されるのを前に、輪島市で19日、舞台挨拶が行われました。
短編映画「生きがい IKIGAI」は、妻の死後、孤独に生きていた男性が地震と豪雨でさらに心を閉ざすも、ボランティアで訪れた若者との交流を通じて少しずつ前に進む物語です。
監督は30年ぶりにメガホンをとった演出家の宮本 亞門さん。実際にボランティアで能登を訪れた経験から映画を製作しました。
宮本亞門さん
「(被災地で)いろいろな人に言葉を聞いた。その言葉を紡いで作った映画。だからちょっと生々しい所もあるかもしれません。一回限りの人生を存分に楽しんでほしいという思いを込めた」

舞台挨拶では主演を務めた石川県出身の俳優、鹿賀 丈史さんと、その妻を演じた常盤 貴子さんが作品への思いを語りました。
常盤 貴子さん
「皆さんがどのようにご覧になるのかちょっとドキドキなんですけども、終わった後に笑顔を見られることを望んでいます」

鹿賀 丈史さん
「人が生きていくうえで一番大事なのは、それは生きがいです。どうぞ映画から何か感じ取って帰って下さい」

映画「生きがい IKIGAI」とドキュメンタリー作品「能登の声」は、20日から石川県内で先行上映され、来月11日から全国で公開される予定です。