愛媛県松山市議会の一般質問が19日から始まり、市は老朽化が進む松山市民会館について、今年度中に閉館時期を決めると明らかにしました。

開館から60年を迎えた松山市民会館は老朽化が進んでいて、19日の市議会一般質問では吉冨健一議員が閉館の時期や代替施設などについて質問しました。

これに対し、市側は昨年度実施した老朽化調査の結果をふまえ、次のように答弁しました。

(松山市坂の上の雲まちづくり部・佐伯文男部長)
「閉館時期については地元の文化団体や有識者らによる検討会を立ち上げ、調査結果を示したうえで丁寧に意見を聴きながら協議を進め、令和7年度中に判断したいと考えています」

また市は市民会館の今後の使用期間の目安として、次の3つの案を示しました。

1つ目は全館をこのまま来年度末まで使う案で、改修費用は、維持管理の範囲に留まり、およそ5800万円だとことです。

2つ目は来年度末で中ホールを部分閉館し、大ホールと小ホールは2030年度末まで使う案で、改修費用はおよそ7億4000万円です。

3つ目はすべてのホールを維持するために1年半ほど全面休館して改修し、2036年度末まで使う案で、改修費用はおよそ29億6000万円に上るということです。

また、市民会館に替わる施設について、市は「既存施設の活用や新規整備、JR松山駅の車両基地跡に整備予定のアリーナ施設との整合性などの観点から、検討会の中で協議したい」と説明しました。

市民会館については、市内の文化団体が市に対し新たな施設の整備を求める要望書や意見書を提出しています。