全国有数のタオルの産地、今治。タオルの製造過程で余った部分を有効活用しようと、老舗の工房と航空会社がある取り組みを始めました。


■商品にならない“端材”に航空会社が着目!

今治市にある老舗タオル工房 コンテックス
愛媛県今治市にある創業およそ90年の老舗タオル工房「コンテックス」。こちらでは150種類以上ある糸を自在に組み合わせ、年間におよそ180トンのタオル製品を生産しています。

職人たちの繊細な作業によって生み出された様々なタオル。しかしこれらを生産する際、商品にはならない端材ができてしまうそうで…

商品にならない“端材”が…
コンテックス 近藤剛文 副社長
「これは短いんです。本当は長くないといけないんだけど、たぶん傷ができてここで止めてしまった。なのでこれはもう使えない。こういうのは結構たくさんある」

タオル製品を生産する過程で、こうした端材は1か月に20キロほど出てしまうといいます。これまでは、ゴミとして処分されるだけだったタオルの端材。しかし、意外な企業がこの端材に目をつけました。

“端材”に日本航空が目をつけた!
コンテックスを訪れたのは日本航空の職員たちです。タオルの端材を飛行機の整備に使う布として再利用できないか、今年8月から実験的な取り組みを行っていて、この日は端材の回収に訪れました。

航空会社で端材が活躍することに
日本航空松山支店 安部博史 支店長
「地域企業活性化プログラムを利用して今治市にグループの社員が出向しています。今治市特有のごみ処理問題にタオルの端材というものがあって、何か航空分野で利用できないか、活用できないかという相談があって、社内で検討してきました」


コンテックス 近藤剛文 副社長
「もともとはタオル組合の中で効率や無駄をなくす委員会があって、そこで『こういうのがありますよ』と言われて、それならうちも端材が出るのでやりますということで始まりました」