新潟沖の日本海で獲れた大きな天然本マグロ。実はこれまで新潟のマグロはほとんどが県外に出荷されていました。この本マグロが17日、初めて新潟の市場で競り落とされました。
午前3時すぎ、新潟市 中央区の新潟市場です。

存在感を放っていたのが新潟産の天然本マグロです。

16日に新潟沖で獲れたもので、その数19本。一番大きいもので、120キロを超えます。

新潟漁協の市場にまとまった数の天然本マグロが並ぶのは初めてです。
【新潟漁業協同組合 土屋貞男 組合長】「新潟の市場にマグロの受け入れ態勢がなかった弱かった」

巻き網漁で獲れた新潟沖のマグロは鮮度を保つために内臓を抜いていますが、新潟漁協ではその態勢が整っていなかったため、これまでは鳥取県で競りにかけられていました。
しかし、「新潟で獲れたマグロは県内の人に食べてもらいたい」この思いから人員などの態勢を整えたそうです。

初めて市場に並ぶ新潟沖のマグロ。業者の目にはどう映るのでしょうか。
【業者は】「尾っぽの切り口の断面から赤みの色と脂のかみ具合とそういったものがわかる」

Qプロの方から見ていい魚?
「そうですね。いいと思います」

競りの前には試食会も。

天然本マグロは、養殖と違って身が締まっていて甘味があるといいますが…
【業者は】「しっとりした脂があっておいしかったです。脂が濃すぎなく、天然のいい脂がのってますね」

【業者は】「おいしいですね。赤身もしっかりしていて脂もしっかり乗っていたので。マグロが巻き網船に入って揚がることは知っているので、きょうは盛り上がるんじゃないかと思っています」

午前4時、マグロの競りが始まりました。
新潟市 江南区の業者が120キロ超えのマグロを競り落としました。

【新潟冷蔵 鮮魚部 佐伯将 主任】「みんな手探りなのが伝わってきたんですけど、何がともあれ卸せてよかった」

この日の卸価格は1キロあたり平均で1300円。一番高いもので2100円だったということです。

【新潟漁業協同組合 土屋貞男 組合長】「この時期は新潟のマグロのシーズンですので新潟の魚を新潟のマグロを食べていただきたい」

今後、新潟沖の天然本マグロが県内のスーパーやすし店などに出回っていくということです。