2024年、水泳の授業中に男子児童が溺れて死亡した長浜小学校では、2025年度も水泳の授業の実技を行わないことが決まりました。

(桑名龍吾 市長)
「長浜小学校につきましては、先日行われました水泳授業の保護者説明会において、参加希望者が80%未満の場合には今年度の水泳授業を実施しないことをお知らせし、その後に行われた参加確認調査で希望者が80%に達しなかったことから、水泳の実技授業を見送っています」

長浜小学校では2024年7月、設備の故障により、水泳の授業が水深の深い近くの中学校のプールで行われ、4年生だった松本凰汰(まつもと・こうた)くんが溺れて死亡しました。その後、児童へのアンケートでおよそ2割の子どもが「プールに入るのが怖い」と回答していたことなどから学校は、今年度の水泳授業について、各家庭に改めて参加の意思を確認。80%以上の参加をもって実施することにしていましたが、結果は79.8%で今年度の水泳の実技授業は行わないことに決まりました。

長浜小のプール授業見送りについて高知市教育委員会の永野隆史(ながの・たかふみ)教育長は…

(高知市教育委員会 永野隆史 教育長)
「ご指摘のように『ひとりひとりの保護者に届ききったか』と言われるとそこはまだ不備があるんじゃないかなと、だからこそ保護者会の中でも不安要素の声が多々あったと捉えています。どういう部分が足りなかったかも分析しなくちゃいけないと思います。まだまだ不安が残るという現実があるわけですから、泳力がないから不安なのか、事故のことでやっぱり思い出して不安なのか、きちっとした精査も必要です。そういう分析を本当に今したいと思っていますので、どういうところを私たちが足していって現場に伝えて、現場と一緒に構築していくかということは非常に大きな事だと思う」

市教委と学校は引き続き、教員への研修や子どもたちの心理面でのサポートなどを行い、安全な授業づくりを考えていくとしています。なお、長浜小学校では水泳授業の全6時間のうち2時間を座学に切り替え、水場での安全管理などを学ぶことにしています。