30年以内に80%程度の確率で発生すると言われている南海トラフ地震について、土木学会は日本経済に1460兆円を超える被害が生じるとする報告書を公表しました。
土木学会は巨大地震などについて、政府の被害想定をもとに、その後の経済への影響や国の財政への影響などについての評価を行い、報告書を公表しました。
それによりますと、南海トラフ地震が発生した場合、政府による復興が行われなければ、▼建物が壊れるなどの資産被害が225兆円生じるほか、▼GDPの減少額は1241兆円にのぼり、日本経済への被害は推計で1466兆円になるということです。
これは、今年3月に政府が発表した被害想定の5倍を上回る額です。
評価を行った京都大学の藤井聡教授は「政府の試算は経済被害の一部に過ぎない。東日本大震災や能登半島の被災者が苦しんでいる『所得減』などについても評価が必要だ」としています。
一方で、道路や建物などの地震対策を事前に行う場合、58兆円以上の事業費がかかるものの経済への被害を396兆円減らせるほか、復興にかかる時間が短くなり税収減も抑えられることなどから、国や地方の財政への影響も軽減できるとしています。
このほか、首都直下地震についても試算を行い、被害は1110兆円と推計されたということです。
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