今月(6月)5日から岡山市で開催されていた日本の学生陸上・ナンバーワンを決める全国大会「日本インカレ」。最後の2日間も地元勢が魅せました。

女子砲丸投げに出場した岡山商科大学の奥山琴未選手。岡山市出身で、中学校時代から全国トップレベルの選手でした。きのう(8日)は6投目に15メートル35。地元で優勝を成し遂げました。

(岡山商科大学 奥山琴未選手)
「友達も見にきてくれていたり先生も見てくれていたんで」
「ここで勝たないとさすがにだめかなと」

男子200メートル決勝、岡山勢では環太平洋大学の大橋選手ら2人が進出し、レースは大混戦になりました。最初に優勝のアナウンスがあったのは岩手大学の佐々木選手。

しかし、その後、なんと大橋選手も…!

1000分の1秒単位まで同じタイムで2人のチャンピオンが誕生しました。

(環太平洋大学 大橋明翔選手)
「夢のひとつが日本一だった」
「日本一を達成することができたので」
「次は日本選手権で1番を目指していきます」

男子10000メートル競歩では倉敷市出身の山梨学院大学・赤澤選手が2年連続の入賞です。

(山梨学院大学 赤澤晃成選手)
「(将来は)日の丸を背負って戦いたい」

将来を見据えて、また自分の競技人生の集大成として…選手たちは様々な思いでこの大会に臨んでいました。

岡大集団応援岡山大学のチームメイトから声援を受け、競歩に出場したのは福永伸之介選手。

(岡山大学 福永伸之介選手)
「高校最後のインターハイの決勝がゴール直前で失格だった」

高校時代の悔しさを大学で晴らしたい…指導者のいない国立大でありながらチームメイトと切磋拓馬。全国への出場権を勝ち取り、この日を迎えました。

競技は、これで引退です。

(岡山大学 福永伸之介選手)
「岡大に来てもう一度競技をやるという選択をして最後に夢のような舞台を用意してくれたチームのみんなに感謝しています」

女子800メートルでは岡山市出身の2人の選手が準決勝進出を果たしました。

(岡山大学 藤井美春選手)
「自分が中学3年生のときの全国大会もこのスタジアムで」
「その時は予選も最下位ぐらいのレースだったんで」
「7年間かけて準決勝まで行けるようになったのは少し成長かな」

(環太平洋大学 正司瑠奈選手)
「去年日本インカレの会場が岡山と聞いた瞬間ここで絶対に結果を出そうと思っていたんですけど」
「自分の納得いく結果が残せなくて」
「悔しいんですけど楽しかったです」

男子中距離の優勝候補でありながら大会中、身体の不調に悩まされた環太平洋大学の前田陽向選手。それでもきのうの800メートルは意地の4位入賞。

「もっと強くなりたい…」今後見据えるのは世界の舞台です。

(環太平洋大学 前田陽向選手)
「最後主将なんでやれることはやろうと」
「世界で出場するだけでなく勝負できる選手を目標にしています」

66年ぶりの岡山開催となった日本インカレはそれぞれの思いと共に幕を閉じました。