海難救助のスペシャリストと言われる、海上保安庁の特殊救難隊と広島航空基地が2日、合同訓練を行いました。

1974年に東京湾で発生した、大規模な海難事故を契機として発足された特殊救難隊。海上保安庁に所属する1万4000人の職員の中で38人しかなることができず、
隊員の1人ひとりが高度な知識と技術を持ち合わせる、海難救助のスペシャリスト集団です。普段は、羽田空港施設内の基地で日々訓練に励んでいます。

2日に行われた訓練は、特殊救難隊の隊員と、第六管区海上保安本部広島航空基地所属のパイロットなどの連携強化を目的に行われました。広島海上保安部の巡視艇「しまぎり」も参加し、船の中に要救助者が取り残されたことを想定して、訓練が行われました。

隊員たちはロープと降下器を使う「リペリング降下」と呼ばれる方法で、ヘリコプターから船に乗り込む訓練や船で救助した人をヘリコプターまで乗せる「吊上げ訓練」が行われました。

海上保安庁 特殊救難隊 西田光世隊員
「我々、海上保安庁、特殊救難隊だったり、瀬戸内海で勤務されている海上保安官の方々が日々、訓練、業務を積み重ねて安心安全を作っていますので市民の皆様も安心して海に行けるような環境が今後も続けば良いなと思っております」

六管本部は引き続き訓練をして有事の際、迅速に対応できるように準備していきたいとしています。