2018年の西日本豪雨で甚大な被害を受けた、岡山県倉敷市真備地区で暮らす夫婦のもとに、「真っ赤なスポーツカー」が帰ってきました。

この車、実は交通事故で亡くなった長男の形見【画像①】。一度は豪雨で水没しましたが、7年の時を経て蘇りました。

【画像①】

息子の形見も...西日本豪雨で水没した「フェアレディZ」

泥まみれになり輝きを失ってしまった車、日産の誇る名車「フェアレディZ」(1978~1983モデル)です。【画像②】

【画像②】輝きを失った「Z」

無残な姿の「日産フェアレディZ」...実は、 2018年の西日本豪雨【画像③】で水没してしまったものです。倉敷市真備地区に住む、山本晃さんと妻の富美枝さんが、27年前に交通事故で亡くなった息子の晃司さん【画像①】の形見として、大切に保管していましたが、災害で泥をかぶり、その後錆つてしまい、かつての輝きを失ってしまいました。

【画像③】

「形見のZを復活させたい」学生たちが立ち上がった

一時は処分も考えましたが、災害ボランティアで訪れていた学生が見つけ、復活プロジェクトがスタートしました。

(プロジェクトに参加する学生)
「息子さんの晃司さんが亡くなられて『悲しんでいらっしゃった』という話は伺っていたので、直して早く晃さん夫妻のもとに戻せるように」

【画像⑤】

修復を手がけたのは、京都府にある日産京都自動車大学校です。2021年の秋から約3年半をかけ、60人余りの学生が、さびた部品の修理や交換などを繰り返しました【画像⑥・⑦】。

【画像⑥】レストアされる「Z」
【画像⑦】修理に取り組む学生たち