民話の「鶴の恩返し」。
実は、山形県南陽市が「発祥の地」だと言われているのをみなさん、ご存知でしょうか?


けさ、山形県南陽市漆山のフラワー長井線「おりはた駅」では、駅舎のリニューアルを受けて、除幕式が行われました。

除幕式
「3、2、1、どうぞ!」

リニューアルされた駅舎は民話「鶴の恩返し」発祥の地と言われていることもあって、
外壁には昔話の「鶴の恩返し」をイメージしたデザインが施され、
中には、地元の小学生たちが描いた絵も飾られています。

南陽市立漆山小学校 寺島亜輝さん
「鶴の恩返しとかは語りとか、4年生でやるので関心があります」
南陽市立漆山小学校 田中暖泰さん
「原稿用紙3枚分くらいのやつを覚えたりしたので難しかったです」
「漆山が一番発祥の地という感じがあって誇らしく思います」

でも、なぜ漆山なのでしょうか?

南陽市立漆山小学校 寺島亜輝さん
「漆山小学校の近くに珍蔵寺というところがあって、そこが発祥の地というか、場所・・・」

早速、教えてもらった名前を頼りに現場に向かいました。

こちらが「鶴の恩返し」の起源とされる
「鶴布山(かくふざん)・珍蔵寺(ちんぞうじ)」。

「鶴の恩返し」と一体、どういう関係があるのか、副住職の武田さんに話を聞きました。

鶴布山・珍蔵寺 武田 俊孝 副住職
「それでは鶴の鐘があるのでご案内させていただきます」

そう言って見せてくれたのが・・・。

鶴布山・珍蔵寺
 武田 俊孝 副住職
「こちらが、子どもたちに鶴がいじめられていて、金蔵という青年が助けてあげるシーンです」

副住職の武田さんによると、珍蔵寺に伝わる話では、
正体が知られてしまった鶴が飛び去ったあと、主人公の金蔵は懺悔の想いから出家したそうです。

鶴布山・珍蔵寺
 武田 俊孝 副住職
「約束事を守れなかった自分に対しての戒めとして、
 仏門に帰依しましてこの珍蔵寺を建立したというお話になっています」

ただ、山形県内でも「鶴の恩返し」がこの珍蔵寺に由来するということはあまり知られていません。

そんな中、地元の子どもたちが民話を語り継いでくれていることに武田さんは期待を寄せています。

鶴布山・珍蔵寺
 武田 俊孝 副住職
「子どもたちにも期待を寄せいているというか、
 この話をずっと残していかないといけないなと思っています」