熊本市内の住宅から100匹ほどのネコの死骸が見つかりました。ネコの愛護団体は、多頭飼育崩壊に陥ったと見ています。

熊本市北区弓削(ゆげ)の住宅に集まったのは、複数の動物愛護団体のメンバーたち。死んだネコたちが、ペット用のシートにくるまれて運ばれていきます。

記者「現在、防護服姿の人たちがネコの保護を進めています。周辺は糞や尿の臭いでしょうか。かなり強烈に臭います」

きっかけは5月、熊本県嘉島町(かしままち)の夫婦が、この家の女性にネコ2匹を預けましたが、「1匹が死んだ」と連絡を受けました。驚いて家を訪れたところ、死んだネコの腹部や足が損傷していたといいます。

そのため、夫婦は虐待を疑い、警察や熊本市動物愛護センターに連絡していました。

そして6月2日、警察が立ち合い、女性の許可を得た上で別で保護作業が進められました。

現場では約3時間で10匹ほどのネコが保護された一方、約100匹が死んでいました。

作業にあたった団体によりますと、この家の女性は元々、ネコの保護活動に取り組んでいて、保護に必要な費用も受け取っていました。しかし、次第に面倒が見られる数を超えてしまったと見ています。

団体の代表は、「数が多くなればなるほど費用を受け取った分では賄えなくなる。自分の生活もある中で、行き詰ったのでは」と話しました。