ことしの平和記念式典で原爆慰霊碑に納める死没者名簿の記帳が2日から始まりました。
記帳するのは、被爆者で元広島市職員の中本信子さん(82)と、被爆者の大川純子さん(83)です。去年、40年近く記帳を続けた池亀和子さんが亡くなったため、中本さんの知人の紹介で、書道経験のある大川さんが選ばれました。

広島市の元職員ではない被爆者で記帳者に選ばれたのは、大川さんが初めてです。
名簿には去年の「原爆の日」から1年間に死亡が確認された被爆者の名前などが記されます。広島市は2日時点で2222人を確認したということです。

25回目の記帳(被爆者・元広島市職員) 中本信子さん(82)
「池亀さんの遺志を継いで世界の平和のために一文字一文字、丁寧に書きたい」
初めて記帳(被爆者) 大川純子さん(83)
「今からできるか不安でしたが、被爆を受けた者として何かの力になればいいと思って。手が震えてしまいましたが、亡くなられた人のことを思ってしっかり書かせていただきました」
これまでに記帳された名前はあわせて34万人あまりで、名簿は129冊にのぼります。記帳は8月5日まで行われます。

