ビザ審査を拡大し、SNS投稿まで 思想もチェックか
小川彩佳キャスター:
学生の皆さんとしては、運が悪かった、タイミングが悪かったでは済まされない問題です。

トラウデン直美さん:
本当に人生のすごく大事な時期だと思いますし、そこにかけてきた想いもきっと強いですよね。海外の大学に進学するというのは大きな決断だと思うので、どれだけ振り回されるんだっていうことは、本当にやるせない気持ちでいっぱいだと思います。
藤森祥平キャスター:
これから目指そうとしている学生さん、またご家族の不安も大きいと思いますが、この問題は学生に限った話ではありません。

アメリカの国務省は、留学希望者のSNSの投稿履歴などへの審査を拡大することを検討しています。しかし、ブルース報道官は「学生であろうとなかろうと、入国してくる人物を見極めるため、あらゆる手段を用いていく」と言っています。

現在、アメリカのビザを取得するためには、SNSの個人アカウント情報の提供が既に義務付けられています。これは2019年のトランプ政権時に運用が始まっています。
当時、国務省としては「テロ対策が目的」としていました。今回、国務省は反ユダヤ主義とみなされる動きを取り締まるためとしています。
アメリカビザの申請に詳しい佐藤智代行政書士に聞きますと、SNS投稿の中でチェックするのは…

▼前政権
・“テロ組織”との関わり
・不法就労不法滞在の疑いがないか など
前政権のチェック項目に加え、今回は…
▼今回
・デモへの参加
・反トランプ政権か、反米か など
上記のように、思想もチェックしていくのではないかとこの違いがあるとのことです。
小川キャスター:
トランプ大統領の支持者の皆さんは、喝采を受けられるかもしれませんけれども、どれだけの方たちが支持するのでしょうか。
例えば、Googleやテスラのイーロンマスクさん、アメリカのイノベーションやスタートアップは多くの元留学生の方や移民の方たちが支えてきたわけですよね。国の形、国力を削いでいきますよね。
トラウデン直美さん:
思想までチェックしてしまうと、“自由の国アメリカはいずこ”と感じてしまいます。そもそもアメリカが目の敵にしているいくつかの国と近いことをしてしまっているのではないかという気もします。最終的にアメリカの利益にならないのではないかなという気持ちが大きいです。だから、思いを持ってアメリカに行きたいと思っていた方々にとっては残念かもしれません。
しかし、ヨーロッパにもアジア各国にもいい大学はたくさんあると思いますから、そういったところでむしろ日本は、チャンスだと捉える。そして、いい人材には何とか日本で働いてもらってイノベーションを起こすというような、なるべく前向きに考えられたらいいなとは思います。
藤森キャスター:
幅広いフォロー体制を作れればいいんですけどね。
小川キャスター:
距離感がずっと変わっていきますよね。














