26日、北九州市の武内市長が門司港に停泊中の海上自衛隊の護衛艦を訪問し、南海トラフ巨大地震など災害時の連携について確認しました。
浅上旺太郎 記者
「海も陸も狙い撃てる大砲に、遠くの船を攻撃できる遠距離魚雷など、様々な装備が搭載されているのが、海上自衛隊の護衛艦です」

佐世保を母港とする護衛艦「さわぎり」。

25日まで行われた「門司みなと祭」での一般公開のため、門司港に寄港していて26日には北九州市の武内和久市長が訪問しました。
武内市長が護衛艦「さわぎり」を訪れたのは南海トラフ巨大地震が起きた際、海上自衛隊にどんな活動を期待してよいのか意見交換をするためです。
南海トラフ巨大地震が起きると福岡県の瀬戸内海側で津波による死者が最大200人に上り、門司区では最大で5メートルの津波が襲うと想定されています。
海上自衛隊は災害が起きた際、船で海上の捜索や救助をするだけではなく、護衛艦の中での治療救援物資の輸送、食糧の提供、入浴や宿泊など幅広い支援が可能です。

護衛艦「さわぎり」飯尾啓正 艦長
「できることはすべてするという方針に変わっておりまして」
北九州市・武内和久 市長
「連携というのは本当に大事なところだと思う」
災害時に自衛隊に何ができるのか。
自治体側も知っておく必要があります。

海上自衛隊によりますと、市長が護衛艦を訪れ、防災について意見交換をするのは、九州で初めてだということです。

海上自衛隊・佐世保地方総監部 垣内光峰 防災主任
「災害が発生してから海上自衛隊こういう機能があると話をするのはどうしても出遅れてしまうところがありますので、自治体の方に知っていただくというのは重要じゃないかなと考えていまして」

北九州市・武内和久 市長
「北九州市災害が比較的少ないということは非常にありがたいことであるが故に感覚が緩くなってしまわないように繰り返し繰り返し点検をしながら意識を喚起していく」
自衛隊が出動するのは自治体からの災害派遣要請を受けてからが原則です。
速やかに派遣要請をして被災者の救援につなげるためにも自治体と自衛隊の連携は欠かせません。