トランプ関税の撤廃を求めて赤沢大臣がアメリカに向けて出発します。関税で最も影響を受ける自動車をめぐり、大きな影響を受けている街を取材しました。
赤沢亮正 経済再生担当大臣
「我が国には当然守るべき我が国の国益があるので、しっかりそれを守りながら合意ができるように全力をあげていきたい」
けさ、アメリカへ出発した赤沢担当大臣。日本時間のあす、3回目の日米交渉に臨みます。
その交渉をかたずをのんで見守るのが群馬県太田市です。
記者
「群馬県太田市にあるこちらの一帯はスバル町と名付けられています」
ここに主力工場を構えるのがスバル。走る車の多くがスバル車で、さらに工場の目の前にある和菓子店の名物も車をかたどった「スバル最中」です。
伊勢屋 岡田喜浩 社長
「スバルさんがなければ、伊勢屋もここまで営業できなかったのかなと」
ただ、スバルの城下町を襲うのがトランプ関税。自動車への25%の追加関税を受けて、大打撃となる見通しです。
SUBARU 大崎篤 社長
「本当に厳しい状況が想定されます」
アメリカで人気のスバル車。年間66万台が売れていて、その半分が日本からの輸出です。
スバルは関税がこのままで対策を取らない場合、1年間で利益が3600億円減少するとの見通しを示しています。
地元の自動車部品メーカーは不安を抱えています。
長谷川有機 長谷川矩之 社長
「アメリカの現地生産が加速すれば、当然、日本国内の供給が減っていきますから、売り上げにも直結すると危惧している」
社長は追加の設備投資もいったん見送りました。
長谷川有機 長谷川矩之 社長
「成型機をもう1台追加で導入しようという予定を立てていた。このトランプ関税が出まして、先行きが相当不透明になったので、1回計画を棚上げにして」
トランプ関税は地元の飲食店にも影を落とします。
豚骨など2種類のスープを使った担々麺が人気のラーメン店。売り上げの3割が自動車関連の客で、経営にも影響が出ると話します。
らーめんDINING れんげ 柿澤伸貴 チーフオーナー
「お客さんの来店回数が3回を1回にしたり、2回を1回とか。要するにお店としては売り上げが落ちるということ、単純に。必ずそういう時がくるでしょう」
自動車産業は日本経済の屋台骨。地域経済への打撃もはかり知れません。
自動車関税の撤廃をめぐって、依然日米に「隔たり」がある中、今回の協議で糸口を見いだせるか。交渉は山場を迎えます。
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