新潟市の美術館で作品全てが「抱きしめあう家族」を描いた絵画展が開催されています。その思いとは。
油絵具で描かれた温かい表情で抱きしめあう親子。

こちらは笑顔でペットを抱きしめる姿が描かれています。

新潟市 秋葉区で開催されている「ダキシメルオモイ新潟展」

その名の通り、展示されている作品は全て家族が抱きしめあう姿です。描いたのは秋葉区出身の画家 小林憲明さんです。

【画家 小林憲明さん】「抱きしめるって尊いなって。普遍的なテーマなんですよね」

実は展示された作品の多くは、東日本大震災の被災者家族。

小林さんは、被災者を応援したいと、ダキシメルオモイプロジェクトを始め、これまでに500家族に話を聞き、受け止めた思いを絵に残してきました。

そのうちの一人が2011年に福島県 郡山市から新潟市に避難してきた高島詠子さんです。
【高島詠子さん】「原発事故の影響で不安になって、子どもを守りたいって気持ちだけで新潟に避難して来ました」

小林さんの取材を受けたのは避難して4年後。当時は子どもの将来など今後の生活に不安を持っていた時期だったそうです。
【高島詠子さん】「子どもたちがいつまでも笑顔でいてくれて、子どもたちを抱きしめることが続いていくといいなって」

小林さんは「避難してきた人の思いを作品を通して共有したい」と話します。
【画家 小林憲明さん】「自分の家族をしっかり抱きしめてほしいなって。経験をみんなで広く共有して考える材料にしてほしい」

「ダキシメルオモイ展」は入場料は無料で、新潟市 新津美術館で25日まで開催されています。
