ホッケーのまちとして知られる岩手県岩手町ではこれまでに6人のオリンピック選手を輩出しています。
このまちで新たにオリンピックを目指す中学生を取材しました。

4月27日、ホッケーシーズンが到来し、岩手町で大会が行われ、東北各地から男女合わせて14チームが参加し熱戦が繰り広げられました。
そんな中、岩手の選抜チームにひときわ体の大きな選手がいました。
(佐藤利生選手)
「岩手Uー15ホッケークラブの佐藤利生です。(特徴は)自分でボールを運んでシュートを打つこと」

佐藤選手は岩手町在住の中学3年生で、兄・宇央さんの影響で小学3年生から地元のスポーツ少年団でホッケーを始めました。

持ち前の体格を生かしたスピードとパワーで、小学6年生の時には全国スポーツ少年団ホッケー交流大会で、「いわてホッケースポ少」のキャプテンとしてチームを優勝に導きました。
佐藤選手は現在地元の岩手Uー15ホッケークラブに所属し、キャプテンとディフェンダーを任されています。

また2025年、日本ホッケー協会が取り組む将来のオリンピック選手育成のためのプログラムJHAエリートアカデミーの4期生にも選ばれています。
出場した2025年のIBC杯ホッケー大会の中学校の部でも、3試合で7得点を決める活躍でチームを優勝に導きました。

オールラウンドプレーヤーとして活躍する佐藤選手の学校生活を取材しました。
佐藤選手は身長179センチで体重73キロ。
教室のほかの生徒たちと比べても体の大きさは際立っています。

(授業風景)
「(3つの戦争教えて下さい)日中戦争と第二次世界大戦と太平洋戦争です」

(佐藤利生選手)
「みんなと話すの楽しい(好きな科目は?)体育です」
(同級生は)
「スポーツの時は真顔。怖い」

「みんなをまとめる人。とにかく優しい」
佐藤選手が暮らす岩手町は「ホッケーのまち」と呼ばれ、岩手Uー15ホッケークラブは県内の中学生が所属する唯一のクラブチームとして、男女40人で活動しています。
現在は8月に行われる全国大会を目標に練習に励んでいます。

そもそも岩手町が「ホッケーのまち」と呼ばれるきっかけになったのは1970年の岩手国体でホッケー会場に選ばれたことでした。
以降、町おこしとしてホッケーの普及や競技の発展に取り組み、これまでに男女6人がオリンピック出場を果たしています。

2025年行われたパリオリンピックでは、ホッケー女子の日本代表「さくらジャパン」に及川栞選手と田中彩樹選手が選ばれています。
そんな先輩たちの活躍について佐藤選手は…
(佐藤利生選手)
「自分も出たいなと。海外と戦いたい」
世界での活躍を目指す佐藤選手について指導者は…

(岩手Uー15ホッケークラブ 久保大樹監督)
「一番は落ち着いてゲームに臨めるということ。1年生から、上級生がいる中でもプレースタイルにあってドリブル力やキープ力、総合的な能力が高い。得点力という部分でも強みを出していければ、これからオリンピアンとしての可能性は十分ある」
今後はウエートトレーニングでさらにパワーをつけたいと語る佐藤選手。
将来の目標は…

(佐藤利生選手)
「ホッケー場近くにあるので気軽にホッケーできるのでいいです。日本代表になって海外と戦ってオリンピックにでることです」

岩手町から世界へ。
自らの可能性を信じ成長を続ける佐藤選手のこれからに注目です。