黒と白の石を打ち陣地を争う「囲碁」。大町市は囲碁でのまちづくりをおよそ30年続けています。今年も全国から集まった囲碁ファンが交流しました。
2日間でおよそ120人が参加した「アルプス囲碁村まつり」。クラス別の大会のほか、プロ棋士による直接指導もあり、毎年、県の内外から囲碁ファンが集まります。

静岡・島田市から:「敵わないなと思った。やっぱりプロにはいくつハンデをもらっても勝てないなと感じる」
伊那市から:「子どもとか高齢者とかほかのスポーツだったら分けられるところを、囲碁だとみんなで一緒に打てるからそれが楽しい」
大町市では、地域に欠かせない「人」を育てようと30年ほど前から「囲碁」でのまちづくりに取り組んでいて、かつては、アマチュアの世界大会を開催したことも。
市内の幼稚園と保育園では囲碁を導入するなど、小さいうちから囲碁に触れる環境が出来ています。
アルプス囲碁村推進協議会 勝野稔会長:「囲碁というのは人づくり。囲碁をやることで人間を作っていく。そういうことに非常に役に立つと思っている」

今年は、およそ60人がプロによる指導を受けました。
憧れのプロ棋士との対局は、参加者にとって、貴重な時間。子どもから大人までみんな真剣なまなざしで盤に向かっていました。
安曇野市から:「自分の思い通りに全然いかなくてめちゃくちゃ強かった。構想につなげるまでのやり方を真似したい」
新潟・糸魚川市から:「さすが大先生、私もそれなりに打てると思ったが、赤ちゃんですね、まだまだ。勉強になった」
愛好家の高齢化やコロナ禍での中止の影響で参加者は、年々減ってきているといいますが、いずれはこの大会から大町出身のプロが誕生したら…とプロ棋士も期待しています。

二十四世本因坊秀芳さん:「新緑の北アルプスの麓で都会からすれば考えられない。良い環境で2日間楽しめるから、地元だけでなく全国のファンがここに来るのを楽しみにしている。大町はせっかく子どもに教える土台が昔からあったから、ぜひ、さらに伸ばしてもらいたい」