大分県別府市の国有林におよそ半世紀前から猛毒のダイオキシンを含む農薬が地中に埋められています。31日は異常がないかを確認する定期点検が実施されました。

保管する農薬の点検のため、別府市の国有林を訪れたのは大分西部森林管理署の職員です。埋められているのは「245T剤」という農薬で、1960年から70年ごろにかけて国内で使用されました。

毒性の強いダイオキシンなどを含むことから未使用のものが今も全国46か所に埋設されています。県内では別府市の1か所で51年前の1971年から土やコンクリートに混ぜたおよそ75キロの農薬が地下1メートルより深いところに保管されています。

職員は年に2回、土砂の浸食やフェンスの破損がないかなどの定期点検を行っていてこれまで異常が確認されたことはないということです。

(大分西部森林管理署・白坂進総括森林整備官)「自然災害、最近は大雨等も多いのでそういうことがありましたら、すぐに確認しにいくということに取り組んでいきたいと思います」

近年、自然災害が激甚化していることを受け、国は現在、この農薬を安全に撤去するための調査を進めています。