農林水産省は、備蓄米がスーパーや町の精米店に行き届かない問題を解消するため、小売店に優先的に販売する新たな入札枠を設けると発表しました。
農水省は新米が出回る前の7月まで毎月、備蓄米を放出することにしていましたが、その量を「10万トン」にすると正式に発表しました。
また、10万トンのうち6万トン分を新たに「小売店向けの優先枠」として設定します。
内訳は▼「町のお米屋さん向け」として、集荷業者から卸売業者を通さずに直接小売業者に販売する枠を2万トン、▼「スーパー向け」として集荷業者から卸・小売業者に販売する分を4万トンとします。
この優先枠で入札する集荷業者には、備蓄米を1か月以内にどの店舗で販売するかなどといった具体的な販売計画の提出が義務付けられます。
現在、備蓄米は卸売業者の段階で精米や販売先の調整などに時間がかかり流通が滞っていると見られていて、店頭での販売予定が決まっている入札を優先することで備蓄米をより早く消費者にとどける狙いです。
また、これまでの入札では、政府が売り渡した同じ量のコメを「原則1年以内に買い戻す」ことが条件となっていましたが、「原則5年以内」に延長。
1年以内に政府が買い戻すと、コメの流通量が不足し、価格の高騰につながる恐れがあるためです。
さらに、今年取れるコメは、需給環境に大きな変化がなければ、当面、備蓄米として買い入れない方針も発表しています。
また、農水省は、備蓄米の流通の過程で卸売業者が経費や利益などを例年より上乗せしている実態を公表しました。
コストを公表することでコメの値下がりに向けて業者の協力を促す考えとみられます。
ただ、物流にかかるトラックや人手不足などの問題も指摘される中で、今回の対策だけでコメの価格が値下がりするかは現時点では不透明です。
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