日本の飲食店では「チップを払う」という習慣がありませんが、日本を訪れた外国人旅行客は、違和感を覚えるようです。

■「チップを渡したい」日本に来てとまどう外国人旅行客

アルゼンチンから来た旅行客
「毎日ラーメンとお寿司を食べている。最高です。この国のすべてがアメージング」

2025年、過去最速で訪日観光客数が1000万人を突破し、絶好調のインバウンド!しかし、日本に来て、こんなとまどいも…

アメリカから来た旅行客
「チップ文化がないのは知っていた」
「でもチップ払いたい時がある。店員さんがとても親切だから、本当に払いたい。でも日本では(チップを払ったら)失礼だと聞いた」

アメリカから来た旅行客
「店員さんがよくしてくれた時とか、あと、忙しいのに、こっちは日本語ができなくて困らせたとき『ソーリー』ってチップを渡したいと思うことがある」

そう「チップ」。チップを払うという習慣は日本にはありませんが…

■チップ文化に対応する店舗も…「チップボックス」を設置

東京・赤坂にある寿司店「寿司 スシモン いえやす」。

「おまかせランチセット 梅」は、寿司10貫に味噌汁付きで1210円と、外国人にはリーズナブルで人気です。

お客さんの7割ほどが外国人ということで、こちらの店には、3週間ほど前からチップボックスを置き始めたといいます。

スシモンいえやす 店舗責任者 中舘郁帆さん:
「来客される外国人の方とかに、チップ渡したいんだけどという声が多く、チップ?どうすればいいんだろう、結構そういうことが多かったかなと」

中には1000円以上入れるお客さんもいるそうです。

スシモンいえやす 店舗責任者 中舘郁帆さん
「(入れてくれたときは)当店のお寿司とか商品に満足してくれたんだなっていう嬉しさ、お金をいただいたことの嬉しさというよりかは、満足感があったんだなというのが伝わってくるので」

ある大手飲食チェーン店でもチップの扱いに困り、2024年2月から「チップボックス」を設置しました。

チップは収入として、税務上の処理をし、スタッフの福利厚生費として使っているということです。

日本では浸透していない“チップ文化”。好調なインバウンドを背景に、今後、対応が求められるのかもしれません。