「多様性重視」は 教皇フランシスコの路線を引き継ぐのか
小川キャスター:
トラウデン直美さんは今話題の映画「教皇選挙」ご覧になりましたか?
トラウデン直美さん:
見ました。ニュース映像を見て、映画は結構リアルだったのだと感じました。ネット全盛期の時代に徹底して隔離して、決まるまで何度も何度も繰り返すという伝統的な選挙のやり方はとても面白いと思います。極端な意見が目立ってしまう今の世の中で、折り合ってきた人がどういった形でどんなメッセージを世界中にいる信者たちに伝えるのかを注目したい。
小川キャスター:
まずバチカンの中を束ねていくことから始まりますが、教皇フランシスコの路線を引き継ぐのかどうかが最大のポイントです。

藤森キャスター:
教皇フランシスコは、▼バチカンの養殖に女性登用、▼異なる宗教間対話の推進、▼核兵器廃絶の呼びかけ、▼同性カップルの「祝福」容認、▼難民 移民の擁護など、今まで世界では常識的ではないことにチャレンジした、いわば改革の流れに乗っていくのかどうかですよね。
教育経済学者 中室牧子さん:
教皇フランシスコが着任された後の2015年頃から、カトリック教会の聖職者による信者や信者の子どもに対する性犯罪が問題になりました。そのとき、教皇フランシスコは犯罪について機密扱いにせず、調査に協力していました。
もちろん、選挙は機密であって良いのですが、組織内部の問題についてはきちんと正面から向き合い、積極的に解決を図ることができるリーダーであるか否かは重要だと思います。
小川キャスター:
カトリック信者のみならず影響を受ける存在でもあります。

中室牧子さん:
信者だけでも14億人いて、そうした巨大な組織が変わるのは並大抵のことではないが、やはり時代に合わせて変わっていかなければならない部分もあるのではないでしょうか。
小川キャスター:
前回は2日目に5回目の投票が行われ決まりましたが、今回はどうなるか注目です。
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<プロフィール>
中室牧子さん
教育経済学者 教育をデータで分析
著書「科学的根拠で子育て」
トラウデン直美さん
Forbes JAPAN「世界を変える30歳未満」受賞
趣味は乗馬・園芸・旅行