きょう酒田市で、280年以上も受け継がれる伝統芸能「黒森歌舞伎」の春の例大祭が行われました。
黒森歌舞伎は酒田市の黒森地区に280年以上も伝わる県指定の無形民俗文化財で、毎年2月に上演されます。

春の例大祭は、毎年この日に合わせて行われるもので、来年の演目で着る衣装を身にまとい、少年歌舞伎の役者たちが来年の演目の紹介を兼ねて歌舞伎を披露します。
しかし、きょうはあいにくの雨で中止に。役者をつとめる少年たちがお囃子を奏でながら黒森地区内を練り歩きました。

囃子担当の少年歌舞伎役者は「太鼓叩くの緊張したけど楽しかった」「楽しかったし、黒森の伝統も伝わった。(少年歌舞伎は)せりふとか難しくなるが、だんだん覚えられるようになりたい」
また、女子児童による踊りが披露されました。

さらに、今回は黒森歌舞伎の定番の演目である「白浪五人男(しらなみごにんおとこ)」が披露され、訪れた人たちは地域が受け継ぐ歌舞伎に見入っていました。
演じた人は「しっかりと自分のやることが出来てよかった。みなさん精一杯応援してくれますし地域の応援にこたえられるように、自分自身もしっかり練習していきたい」
地域の人は「(黒森歌舞伎は)宝ですね。前は私の旦那も役者だった。(見ていて)とても素晴らしかった」

黒森歌舞伎はこうした活動を通して後世に引き継がれていきます。