刑務所を出た後に罪を犯してしまう再犯者のうち、無職の人の割合はおよそ7割にのぼります。
出所者が再び罪を犯さぬよう、仕事や住居を提供して社会復帰を応援するのが「職親」プロジェクトです。社会復帰を支える企業と働く元受刑者を取材しました。
今年、刑務所を出所した男性。これまで、窃盗罪などで2度服役しました。
元受刑者の男性
「自分はもう、親とか兄弟、全員亡くなっているので。もう、完全に一人なので。引受人とかがいないんですね。住むところとか、仕事とかも(前科を)わかったうえで使ってもらえるっていうのは(職親プロジェクトを使用した)一番の要因だと思います」
出所前に仕事が決まり、就職先の会社代表が身元引受人に。住む場所に加えて、ベッドや家電製品なども準備してくれたといいます。
元受刑者の男性
「生活を立て直すには、仕事が一番大事だと思うので。それと住まいを提供してくれるっていうのは本当にありがたいです。感謝しかないです」

法務省によると、刑務所を出た後に再び罪を犯す再犯者率は2022年は47.9%。再犯者のうち、およそ7割が無職です。
元受刑者の男性
「仕事がないと、収入がない。生活もできないとなると、生きていくため、生活するためにはまた犯罪に手を染めるしかなくなる状況に追い込まれる人も結構いるんです、中(刑務所)で。話をした人にも結構いたので」