全日空のグループ会社の元従業員が、欠航や遅延などの際に支払われる補償金およそ800万円を、乗客になりすまし不正に受け取っていたことが新たに分かりました。

全日空によりますと、空港の従業員として働いていた全日空のグループ会社の男性が、航空機が天候の悪化や、機材状況などにより欠航や遅れた際に支払われる補償金を、乗客になりすまし不正に受け取っていたということです。

元従業員の男性は、乗客の情報が入る専用の端末を操作することができ、補償に必要な情報を入手した後、登録された乗客のメールアドレスを自分のアドレスに改ざんし、不正に補償金の申請をおこなっていたということです。

不正は、去年9月から今月までのおよそ8か月間で、370件の申請がおこなわれ、被害額はあわせて800万円に上るということです。

全日空は、「お客様にご迷惑とご心配をおかけしたことを深くお詫び申し上げます」とし、乗客らへの補償などの手続きを進めるとしています。