電柱に作られたカラスの巣は、停電の原因にもなります。
停電を未然に防ごうと、カラスの巣を撤去する作業が公開されました。
山口市深溝に広がる田園地帯。
電柱の上にあるのは…カラスの巣です。

巣による停電を防ごうと、送配電を行う中国電力ネットワーク山口ネットワークセンターが、撤去作業にあたりました。まず、巣に針金などの金属類が使われていないかなど注意点を入念に確認します。
そして、高所作業車で巣に近づき、工具を使って作業を進めます。

電線を傷つけて停電させないよう、そして作業員自身が感電しないよう、作業は慎重に行われました。
カラスの巣は停電だけではなく、事故や火災の原因にもなります。
3月、山口市湯田温泉でmixスタッフが撮影した映像では火花が降り注ぐように地面に落ちていくのが確認できます。
およそ1900戸が2時間ほど停電し、消防や警察も駆けつけ、現場は騒然しました。
この原因となったのが、カラスの巣でした。
2024年度の山口ネットワークセンターのエリアでは、カラスの巣による停電が4件発生しました。
カラスは外敵から身を守るため、繁殖期にあたる3月から5月にかけて、電柱などの高い場所に巣を作ります。きょうは、あいにくの風が強まるなかでしたが、およそ10分ほどで作業は終わりました。

撤去した巣の中には、卵が5つありました。
中国電力ネットワーク 山口ネットワークセンター 配電保修課 祝出政則 副長
「お客様に安定した電気をお届けするために、停電をなるべく起こさないということで、日々業務に努めております」
センターは管轄する山口市の一部や防府市などで、巣の撤去作業を年間500件ほど行っていて、「電柱の異常を見つけたら、中国電力ネットワークに知らせてほしい」と呼びかけています。