アメリカの不法移民対策をめぐって「刑務所ビジネス」ともいえる取り引きに乗り出したのが、中米のエルサルバドルです。現地からは「日本人も収監されるかもしれない」と指摘する声も挙がっています。
エルサルバドルの空港に到着した航空機。武装した警察官らによって、男たちが次々とタラップから降ろされていきます。
厳重な警備の中、移送された先は巨大刑務所、「テロリスト監禁センター」です。この刑務所を使ったいわば“ビジネス”がトランプ政権を相手に始まったのです。
14日にエルサルバドルのブケレ大統領と会談したトランプ大統領もご満悦です。
アメリカ トランプ大統領
「あなた方の素晴らしい仕事に礼を言う。感謝している」
不法移民対策を進めるトランプ政権は先月、アメリカで拘束した200人を超えるベネズエラ人らをエルサルバドルに移送。エルサルバドル政府は見返りとして、600万ドル受け取ります。
エルサルバドルでカリスマ的存在のブケレ大統領。背景にあるのは「ギャングとの戦い」です。
2019年に発足したブケレ政権は緊急事態を宣言し、軍隊を使った超強硬な「ギャング撲滅作戦」を展開しました。
2010年代には「世界で最も治安が悪い国」と呼ばれていましたが、政権発足後、殺人事件の発生率は劇的に改善しています。
記者
「見えてきました、巨大な建物…」
ギャングとの戦いを象徴するのが「テロリスト監禁センター」です。
受刑者は全員丸刈り。「社会復帰させない」ことが前提で、外部との接触は一切認められません。
ギャンググループ元リーダー
「10年間で500件以上の罪を犯した。殺人、暴動、テロ行為だ」
こちらは監房の秩序を維持するために使われるという「懲罰房」。
記者
「一度ちょっと体験してみてはどうかということで、中に入ってみます。真っ暗です」
「人権よりも安全」という考え方が徹底され、“世界最恐”の刑務所とも呼ばれています。
野党議員の1人は近い将来、アメリカから日本人を含む世界中の国の人々が移送されてくるのではないかと危惧しています。
野党 ビジャトロ議員
「日本人も刑期を務めるためにこの国に来る可能性が高いです」
野党議員は、ブケレ大統領は「トランプ氏から依頼があれば何でもするだろう」と指摘します。
野党 ビジャトロ議員
「エルサルバドルは書類の上では民主的ですが、実際には違います」
ホワイトハウスでの首脳会談。トランプ氏はこう強調しました。
アメリカ トランプ大統領
「大統領にお願いしたんだ。『あの巨大刑務所をもっと建設することはできないか?』と」
この前代未聞の“刑務所ビジネス”。今後、さらに拡大していくのでしょうか。
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