16日昼すぎ、高知新港でクジラが泳いでいるのが見つかりました。迷い込んだザトウクジラとみられます。

午後0時30分ごろの、高知新港の様子です。船の近くを、「クジラ」とみられる生き物が泳いでいます。現場にいた漁師によりますと、体長は15mほどだったといいます。

(リポート:野中麟太郎)
「高知市高知港の入り口付近です。クジラとみられる生き物は先ほどから沖堤防の手前あたりで不定期に浮上している状況です」

高知新港にはきょう、大型客船が停泊していてクジラはその周辺で海面に浮上したり、潜ったりを繰り返していました。

一時、浦戸湾の方に向かう動きも見られ、船やボートがその位置を確認していました。

(クジラを見た漁師)
「潮も吹いていたしずっと水面をゆっくりゆっくり泳いだり、消えたかと思ったら全然違うところからボーンと上がってきたりという感じですね。湾内のほうへ入ってきたのは初めてかな、漁師をしていて20年以上は経つけど」

海の生きものに詳しい足摺海洋館SATOUMIの新野大(にいの・だい)館長は。

(足摺海洋館SATOUMI 新野大 館長)
「呼吸孔などからザトウクジラではないかと思います。まだ若い個体なんじゃないか。船に追われるような形なのでちょっとびっくりしながら泳いでるんじゃないかなと思いますね。焦っているようには見える。群れから何らかの理由で離れて迷い込んできたんじゃないか」

「(ザトウクジラは)5月ごろから北上することが知られているのでちょっと早く出発したグループじゃないかなと思いますね。何かの拍子にもっと浅瀬にいってしまって海岸に乗り上げてしまうことは無きにしも非ずだと思います」

Q.港のほうに入っていくという可能性はあるんでしょうか?
「かなり迷ってしまって動揺していると思うので、往来の多い海域に入ってしまったら船と接触したりぶつかったりということもあるかもしれない。それなりの大きな生き物なのでぶつかると事故にはなりかねない。弱っている個体ではないので自然に任せて見ていって、自然に沖に出ていってもらうのを待つしかない」