韓国の尹錫悦前大統領らが大統領警護庁の職員を動員し、捜査当局による自身の拘束を阻止した疑いがあるなどとして、警察は16日、大統領官邸などの家宅捜索に着手しました。

去年12月の非常戒厳宣言をめぐり、捜査当局は今年1月3日、尹錫悦前大統領を拘束しようとした際、大統領の警護担当者が捜査員の進入を阻止し、拘束を一度断念。1月15日に改めて尹氏を拘束していました。

捜査当局は、この拘束の阻止行為が特殊公務執行妨害などの疑いにあたるとして、家宅捜索に踏み切ったということです。

尹氏は、去年12月の非常戒厳宣言をめぐり、今月4日に大統領を罷免されて失職していました。

14日には内乱を首謀した罪に問われた刑事裁判の初公判が開かれ、尹氏も出廷したうえで起訴内容を否認し、争う姿勢を示していました。