一音一音を大切に・・・
重なり合う音は、心を響かせます。

いわき市にある磐城桜が丘高校。

紹介する部活は、筝曲部(そうきょくぶ)です。

部員は16人。
そのほとんどがお箏に触れたのは入部してからが初めて。
全員で心を一つに、日々活動しています。

練習は週3回。
その始まりは箏柱(ことじ)を立て、調弦(ちょうげん)するところから。

柴田さん
「置く位置によって音が変わるので、計りながら合わせています。」

一括りに「こと」と言っても、弦が13本の十三弦(じゅうさんげん)や、ベースとなる低音を響かせる十七弦(じゅうしちげん)。

そして、箏曲の「箏」は柱を使って音程を変え、箏爪をはめて演奏します。
琴には2つの流派がありますが、その違いは爪と座り方です。

『角爪って言って四角の爪の生田琉と、今やっているような丸爪で山田流っていうのがあります。』

調弦を終えると、すぐに合奏の練習。

『爪の音がカチャカチャなっちゃうからそこを気を付けて・・・』
『19ページの3行目の最後の遅く合ってないから・・・』

柴田さん
「人によってできる範囲が違ったりするので、全体で聞いてよかった部分があっても、個人で聞くとまだ苦手な部分とかもあるので、全体で話し合って意見を統一して練習するようにしています。」

指揮者がいない箏曲は、少しのズレが命取りになります。

だからこそ、自分たちの音にひた向きに、誠実に向き合います。

江尻さん
「みんなで合わせると曲の力っていうか、自分たちの作った曲の努力とか、こうゆう思い出聞いてほしいなって、いろんな花が満開になってるみたいな、そんな感じのがいいと思います。」

佐畑さん
「難しいですけど、弾けたときの達成感とか、みんなで力を合わせて音楽をつくるっていうのは楽しいなって思いました。」

柴田さん
「桜が丘筝曲部として、心ひとつに演奏できるっていうこともすごく魅力の一つなので、大切な時間だなって感じています。」

それぞれの手で作り出される音。
二つとして同じものは存在しません。

“心ひとつに”

ステップ
https://www.tuf.co.jp/general?id=147
福島県内にて月~金曜日 夕方6時15分~放送中
(2025年4月9日放送回より)