JR九州の子会社が、高速船の浸水を隠ぺいしていた問題で、福岡海上保安部が会社と前の社長ら8人を海上運送法違反などの容疑で書類送検しました。
浸水した状態での航海は185回に及び、延べ5万104人が乗っていました。
浸水した状態での航海は片道185回
韓国・釜山を結ぶJR九州高速船の「クイーンビートル」がおととしと去年の2回の浸水を国に報告せず、国交省から「安全確保命令」を受けていたものです。
福岡海上保安部は、去年10月にJR九州高速船とクイーンビートルを捜索するなどして調べを進めてきましたが9日、JR九州高速船と前社長らを海上運送法の安全確保命令違反などの容疑で書類送検しました。
浸水して船や人命の安全性に影響を及ぼすおそれがあるにもかかわらず臨時検査を受けずに運航したなどとしています。
北海道・知床半島沖の観光船沈没事故を受けて厳罰化された安全確保命令違反容疑が適用されるのは、今回が初めてとなります。
全員、容疑認める

福岡海上保安部によると、全員容疑を認めているということです。
浸水した状態での航海は185回に及び、延べ5万104人が乗っていました。
会社ぐるみ”で隠蔽が行われたか
福岡海上保安部は、事情聴取の中で「浸水を国に報告した場合に運航停止になる可能性が高く、繁忙期に運航停止となった場合にキャンセル対応などで過剰な事務負担が生じると懸念して国に浸水の報告を行わなかった」との供述を得ており、”会社ぐるみ”で隠蔽が行われたとの認識を示しています。













