今月はじめ、都営バスの車内に9歳の女の子が一時、置き去りにされていたことがわかりました。国は「置き去り」を防ぐためのガイドラインを保育園などの送迎バスで示していますが、都営バスなどの公共バスは対象外でした。

東京都によりますと、今月1日の午後5時ごろ、都営バスが荒川区内の終点に到着した際、男性運転手(60)が座席で寝ていた9歳の女の子に気付かず、営業所にバスを戻して、その場を離れてしまいました。

娘が帰宅しないことを心配した父親が、女の子に持たせていた機器のGPSで居場所をつきとめました。

職員らが女の子を見つけたのは「置き去り」からおよそ25分後で、女の子に体調の異変はありませんでした。

女の子がいたのは、バスの降り口のひとつ後ろの一人がけの座席。

運転手は本来、終点到着時とバスを営業所に入れる際、一番後ろの席まで移動して点検する決まりがありますが、今回はそれを怠っていて、調査に対し「トイレに行きたかった」と話しているということです。

都は「全営業所に事案を周知する」としています。

こうしたバスでの子どもの「置き去り」ですが、3年前には静岡県牧之原市で、当時3歳の女の子が通園バスの車内に置き去りにされ、死亡する事件がありました。

これを受け、国は子どもの送迎バスについて、「置き去り」を防ぐためにガイドラインを策定。エンジンが停止した際、車内の確認を促す警報が鳴ったり、カメラのセンサーで車内に人がいないか検知したりする、安全装置の設置を義務づけました。

しかし、これは保育園や幼稚園の「送迎バス」に限ったもので、都営バスを含む「公共バス」は対象外となっています。

東京都は「今のところ新たな対策をする予定はない」としていますが、送迎バス以外でも起こりえる事故をどのように再発防止するか、課題が残ります。