30日、宮崎県と鹿児島県にまたがる霧島連山の新燃岳の噴火警戒レベルが入山規制の「3」に引き上げられました。
現在、新燃岳では火山性地震の回数は減っているものの、火山活動は高まった状態にあるとして、気象台は、引き続き警戒を呼びかけています。

新燃岳では、29日、火山性地震が251回に急増し、山体の膨張を示す地殻変動がみられたことから、30日、噴火警戒レベルが火口周辺規制の「2」から入山規制の「3」に引き上げられました。

これを受け、火口からおよそ4キロの範囲の一般道や登山道では、現在、立ち入りが規制されています。

新燃岳の噴火警戒レベルが「3」に引き上げられるのは、2017年10月11日以来です。

気象台によりますと、火山性地震は、30日は109回、31日は午後4時までに4回観測され、地下の熱水やマグマの動きを示すとされる火山性微動は31日は確認されていないということです。

新燃岳の状況について、鹿児島大学の井村隆介准教授は・・・

(鹿児島大学 井村隆介准教授)
「2011年に噴火したよりもマグマの量としては大きい。3発目の弾は込められている状態、だから、僕はとても危惧している」

さらに、噴火した場合については次のように指摘しました。

(鹿児島大学 井村隆介准教授)
「気象庁は桜島の爆発みたいな空震を伴うような爆発を注意してくださいということで、4キロ(の範囲の一般道や登山道で立ち入り規制)してるが、そこから本格的な噴火が起こるまでの時間がない可能性がある」

気象台は、新燃岳の火山活動は高まった状態にあるとして、火口からおおむね4キロの範囲では噴火に伴う大きな噴石などに警戒するよう呼びかけています。

登山道の一部は規制が行われていますが、宮崎県の県道1号の土日開放は継続中で、えびの高原の店舗も通常通り営業していま