鹿児島市の平川動物公園で先月末からの半月ほどの間にコアラ3匹が相次いで死にました。飼育の難しさがあるコアラ。3匹のうち2匹の死因は細菌性の肺炎で平川動物公園は今後の飼育のあり方などを検討しています。
18日の平川動物公園のコアラ館です。相次いで死んだコアラをしのんで来園者が手向けた花が飾られていました。
平川動物公園では先月29日、オスのタイチが腹膜のがんで死んで以降、今月4日にはメスのユイ、14日にはメスのジェインがともに細菌性の肺炎で死にました。タイチも死因はがんでしたが肺炎にもかかっていました。
3匹は先月中旬以降鼻水などの症状が出たため、部屋を隔離して治療しましたが、回復に至らず半月ほどの間に相次いで死んでしまいました。
ユイとジェインはほかのコアラといっしょに同じ部屋で合わせて6匹で飼育されていました。6匹すべてに鼻水などの症状が見られたことから集団で感染したと見られています。
平川動物公園によりますと今回の細菌性の肺炎は犬や猫、豚などで普通にみられ、人に移ることはありません。また、ユイとジェインは子育て中で体力が落ちていたことも回復しなかった要因のひとつとみられています。
(平川動物公園飼育展示課 桜井普子課長)「健康な状態で飼っていれば簡単に感染する菌ではないので、飼育環境を整えてストレスがないようにしていく。動物の体調管理にもっと気をつけながら(感染を)防いでいくしかない」
また肺炎と聞いて「新型コロナウイルス」では?と疑う人も少なくないと言いますが、世界的にみて新型コロナに感染した動物はライオン、トラ、ゴリラなどで報告例がありますが、コアラやカンガルーなどの有袋類では報告されていません。
今回の件を受け平川動物公園では、17匹いるコアラの監視体制を強化しました。ただ、何らかの症状が見られて隔離する場合、コアラは環境の変化に敏感なため食欲がなくなって弱ってしまう可能性もあり難しい判断になるといいます。
(平川動物公園飼育展示課 桜井普子課長)「コアラは1回体力が落ちると回復まで時間がかかり、体重が落ちてしまうと、もとの体重に戻るのに何か月もかかってしまうので、今後も治ったからといって油断せずに飼育に取り組んでいるので、ご理解お願いします」
普段から、衛生面には特に気を配っているという平川動物公園。コアラの飼育のあり方について検討を重ねています。
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