ファジアーノ岡山のサッカーJ1昇格に伴い、岡山県内にもたらされる経済波及効果の試算が発表されました。年間では54億円にのぼり、J2時代と比べると約23億円増加するとみられています。
日本政策投資銀行岡山事務所が、ホームゲームの1試合あたりの平均観客数を1万4千人と想定し、県の経済波及効果測定ツールを使って算出したものです。それによりますとファジアーノ岡山がJ1に昇格したことで、スタジアムの内外での飲食やグッズの購入といった「観客消費」は年間27億2千万円で、J2の時と比べて2.1倍に増加。選手や職員への給与など「クラブ運営」は年間26億8千万円で、1.5倍になると見込まれています。

あわせた経済波及効果は年間54億円でJ2の時から約23億円増加するという試算です。また、雇用の創出効果は402人で、約1.8倍としています。日本政策投資銀行岡山事務所は特に宿泊などの県内消費が期待できるアウェー客の寄与が大きいと分析しています。

加えて、観客数がJ1平均並みの約2万人となった場合は、経済効果額が更に7億円増加するとしていて、経済効果の観点からは、新スタジアムの建設を擁護する立場となるとしています。
【スタジオ】
ー今回の試算ですが、アウェーのサポーターが県内を観光して消費するといった波及効果は含まれていないということで、試合の前後で後楽園や岡山城などにも人が流れていけば更なる効果が期待できそうです。J1クラブは対戦相手としては強敵ですが、熱心なサポーターは経済効果の観点からは「強い味方」といえそうです。