長崎県五島市では、台風の被害を避け、消費者に早く米を届けるため、早期米の田植えが始まりました。米の価格が上がっても作り手が減っている—農家からはそんな切実な声も聞かれます。

早期米の産地として知られる長崎県五島市 玉之浦町大宝地区。

農家の北川さんは、この日およそ45アールの田植えを行いました。品種はコシヒカリです。

農家・北川 和孝 さん(85):
「上等。今年特に(稲は)上等よ」

JAごとうによりますと、米不足を受けて早期米の作付面積はわずかに増える見込みですが、高齢化や、採算が合わないなどの理由で米作りをやめる農家も増えています。

手伝いに来た息子・北川 友也 さん:
「うちの田舎もほとんど作っていないです。農家が頑張ってきて、ようやく米の価格が上がって、利益になるのかなという時にきている。でも今までは作ったら赤字だから。『買って食ったがまし』という状態になって、作り手がいなくなってるんですよ」

早期米の田植えは5月上旬頃まで続き、8月中旬には収穫が始まる見通しです。