那覇市が所有する土地の権利をめぐり当時の那覇市議会議長に現金を渡したとして、贈賄の罪に問われている男の初公判が開かれ、男は無罪を主張した。

裁判では、鹿児島県の無職小池隆一被告(81)が、那覇市所有の土地をめぐり、市議会議長だった久高友弘被告らに、議会で議案を提出させるなどの便宜を図ってもらう見返りに現金4500万円を渡した贈賄の罪に問われている。

那覇地裁で24日に開かれた初公判で検察側は、小池被告が土地の転売利益を得る予定だったとしたうえで、現金を渡すことで便宜を図ってもらうことを認識していたなどと主張した。

一方小池被告は現金を渡したこと自体は認めたうえで、「全く賄賂ではない。私には覚えがありません」などと述べ、無罪を主張した。次回の裁判は5月21日に行われる。

関連する裁判では、土地の権利を主張していた那覇市の飲食店経営、村山末子被告(72)も、久高被告と共に現金4500万円を受け取ったとして収賄の罪に問われている。24日の初公判で村山被告は「賄賂ではない」などとして無罪を主張した。

収賄の罪に問われている久高友弘被告(元那覇市議会議長)の裁判はまだ始まっていない