パレスチナ自治区ガザでは停戦合意が崩壊の危機にひんしています。合意を破り攻撃を再開したイスラエル軍は、新たに地上部隊による作戦を開始しました。イスラエルで取材を続ける増尾記者に聞きます。今後のガザでの戦闘、どのようなことが考えられるのでしょうか?
ガザ境界に近いイスラエル南部スデロットです。イスラエルによる攻撃はきょうも続けられていて、これまでに既に37人が死亡したということです。
今後、考えられるシナリオは2つあります。
まず一つ目は、当初の停戦合意の内容とは異なるタイミングで人質の解放を求めているイスラエルに対して、ハマスが応じるということです。
ガザにはいまも59人の人質が拘束されていますが、ハマスが妥協してこのうちの一部を解放することで、イスラエル側は一旦戦闘を停止させる可能性もあります。
もう一方のシナリオは、ハマスも戦闘を再開させるという可能性です。この場合、ようやく実現した停戦合意は完全に崩壊することになり、双方による全面的な戦闘に再び発展することは避けられません。
ハマスは軍事的に弱体化している一方、イスラエルはアメリカのトランプ政権から取り付けた支持を後ろ盾に、これまで以上に激しい攻撃に出る可能性もあり、そうなればガザの市民は再び熾烈な攻撃にさらされ、逃げ惑う生活に逆戻りすることになります。
停戦崩壊の瀬戸際にあるなか、ハマスの次の対応が今後の焦点になっています。
注目の記事
「“離脱して良かった”という声の方が多い」自公連立に“終止符”を打った会談の裏側と「高市総裁は総理になれるのか?」公明・斉藤代表に聞いた【news23】

敗者の脳は語る— マウス社会の「負けグセ」をつくるスイッチを発見! 脳から特定の部位を取り除くと…

【クマ襲撃】被害者の9割が顔面損傷…鼻がなくなり骨は粉砕「体を大きく見せようと立ち上がって…」医師が語るクマ外傷の実態 47歳男性はあの日を境に人生が一変

特集戦後80年「総理所感」は何を伝えたのか 沖縄戦体験者「歴史直視を」

「あの日までのお母さんも死んだ」“たった15分の横着”が奪った夫と日常 1枚800kgの鉄板落下事故 被害者家族が訴え「被害者にも加害者にもさせないために」


乳房再建は “形” でなく “生き方” 取り戻す治療…富山大学で進む乳房再建の最前線
