中国でアステラス製薬の日本人社員の男性が反スパイ法違反の疑いで拘束されてから、きょうで2年です。中国側はどの行為が罪に問われているのか、いまも明らかにしておらず、不透明な司法手続きへの懸念が強まっています。
アステラス製薬の日本人男性社員はおととし3月、帰国直前に反スパイ法などに違反した疑いで拘束され、その後、逮捕・起訴されました。
去年12月、岩屋外務大臣が中国を訪問した際にも男性の早期釈放を求めましたが、きょうまで進展はみられません。
関係者によりますと、去年11月に男性の初公判が行われたということですが、裁判は非公開で、どの行為が罪に問われているのか中国側はいまも明らかにしていません。
男性の拘束について問われた中国外務省の毛寧報道官は、「国内の法律で国家安全を守ることは各国共通の手法だ」としたうえで、このように述べました。
中国外務省 毛寧 報道官
「中国の法執行や司法活動は事実や法律に基づいて行われる。企業がコンプライアンスを守って経営を行い、個人が法に則って行動すれば心配する必要はない」
しかし、中国で活動する日本企業の関係者は「法律の運用が不透明だ」と指摘していて、中国の司法手続きへの懸念が強まっています。
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