県内41市町村の魅力をお伝えする「わがまちリンク41」。今回は糸満市にある、ワンちゃん好きな方には夢のような癒しのスポットを紹介します。
ワンダフルな光景が広がるのは、糸満市にある『犬かふぇワンダフル』。初めましてでも容赦なし。人懐っこいワンちゃんたちと触れ合える場所です。
可愛いワンちゃんたちが迎えてくれるこの空間、一見すると普通のドッグカフェのようですが……実は、ここにいるワンちゃん達は動物愛護団体を通じて引き取った“保護犬”なんです。
「犬かふぇワンダフル」オーナー・上原佑太さん
「小さいころに殺処分の動画を見て心に残っていたので、その方面で何かできないかと考え始めた」
店のオーナーの上原佑太さん。幼いころ、飼い主のいない犬や猫が殺処分される現状を知ったことをきっかけに、「ビジネスを通じて問題を解決したい」と、2019年に県内初の保護犬カフェをオープン。その後、嘉手納町に2店舗目も開店しています。

お店に“出勤”している“ワンズスタッフ”の数は10~20匹。
▽新人のいちちゃんと、しーちゃん(2か月)。野犬だったところをレスキューされた愛嬌満点の子犬。

▽犬アレルギーになり飼えなくなった家族からレスキューされた、撫でられるのが大好きなお店の最古参ワイルちゃん(3歳)。

▽知らない人がいると少し緊張しちゃう多頭飼育崩壊の現場からレスキューされたトロくん(2歳)。
店では様々な犬種のワンズスタッフがそれぞれの方法で来客を迎えてくれます。
せっかくなら仲良くなりたい!ということで、上原さんにワンちゃんと仲良くするためのヒントを教えてもらいました。
「犬かふぇワンダフル」オーナー・上原佑太さん
「首を持ち上げる筋肉周りと、しっぽを動かす筋肉周りを動かすと結構気持ちいみたいです、あとはおなかをさすられるのも気持ちい子が多い」
動物愛護団体の審査を受けた後、お店のワンちゃん達を引き取ることが可能で、年間100~150頭の保護犬が新しい家族に迎えられています。

人口比で殺処分ワーストだったこともあった沖縄。しかし、近年こうした店舗やボランティアの活動により、2023年度に犬の殺処分は初めて「ゼロ」になりました。
宜野湾市からのお客さん(譲渡希望を申し込み)
「色々調べて(保護犬)いいなあとおもって」
「こういう場所があるからこそ触れ合いができて、なかなか犬と触れあえることがないので助かります」
「ワンダフル」スタッフ
「迎えられたらワンちゃんを家族として、犬生を全うするまで大事にしていただきたいではあるが、飼えない状況でもこちらに来ることで保護犬の医療費やご飯代にもなるので、ぜひ触れ合いに来ていただきたい」
上原佑太さん
「ワンちゃんってかわいい生き物で一緒に過ごしたい人も多いと思うが、ほかの動物より賢い分一緒に生活するのは結構大変で、そういうことを学べる場になればよい」

糸満市を訪ねると、ワンちゃん達の命を未来につなげる役割を果たす癒しの場所がありました。
【記者MEMO】
命ある生き物を迎えるわけなので、かわいいというだけで気軽に、とはいきません。
「犬かふぇワンダフル」の場合、県内の犬の殺処分ゼロを支える動物愛護団体、「NPO法人ワン’sパートナーの会」の審査を受け、家庭訪問。その後、2週間のトライアルを実施します。
こうした厳正な審査を経てはじめて里親になり、家にお迎えすることが可能になります。

ご紹介した「保護犬かふぇワンダフル」。入場料金は最初の15分が500円、その後は延長料金が必要です。ワンちゃん同伴でお店に行くこともできますしペットホテルとしてワンちゃんを預けることも可能です。
取材の際には「犬が好きだけど犬を飼うことができない家に住んでいるから遊びに来た」と話すお客さんもいました。
お店に行くと、自分が癒されるだけでなく、保護されているワンちゃんたちの生活を支える事にもつながります。
どんなワンちゃんがいるのかなどの最新情報はお店のSNSをご覧ください。