今年2月、日本海側で記録的な大雪となったことについて、気象庁などの研究チームは「地球温暖化の影響の可能性がある」との分析結果を発表しました。
2月には日本付近に2度、寒波が襲来。北海道帯広で12時間に120センチの雪が降り、国内の観測史上最大を更新するなど、北日本から西日本の日本海側を中心に各地で大雪となりました。
これについて気象庁の「異常気象分析検討会」がきょう、検討を行い、中村尚会長は「かなり稀な現象だ」との見解を示しました。
この冬は、寒気と暖気の境目である偏西風が平年よりも南に蛇行したため、寒気に覆われやすく、冬型の気圧配置が続きやすかったことなどが原因だということです。
さらに、気象庁などの研究チームは「地球温暖化の影響で大雪となった可能性がある」との分析結果を発表しました。
異常気象分析検討会 中村尚 会長
「温暖化の影響で、気温や海面水温が上がり、それに伴って蒸発も増えて水蒸気量が増える。(水蒸気が)増えた分が、そのまま雪で降るという効果が顕著に表れました」
地球温暖化で気温が上昇すると、一般的には雪ではなく雨となり、雪の量は減りますが、今年の冬のように一時的に強い寒気が流れ込んだ場合、降雪や積雪の量が増える可能性があるということです。
中村会長は「温暖化は間違いなく続いていく。その影響で雪の量が増えることは想定して備えなければならない」としています。
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